世界大百科事典(旧版)内のphilologyの言及
【文献学】より
…一般的に文献をあつかう学問をいい,書誌学とテキスト・クリティックを主とするもの,あるいは,中国でいう〈目録学〉の同意語として使用されることもあるが,厳密には,ドイツの古典学者A.ベックの《文献学の総覧と方法論》(1877)にいう〈人間精神によって生産されたもの,すなわち認識されたものを認識すること〉とすべきである。ドイツ語のPhilologieは,ギリシア語philologia(学問好き)から出るが,それがしだいにことばの学問(博言学)に限定され,英語のphilologyはその意味で使用される。ルネサンスの時期に,ギリシア・ローマの古典古代の文献が再発見されると,当時の人文主義者たちにとって,学問とはそれらの文献の研究にほかならず,文献学は古典古代学と等しくなった。…
※「philology」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」