出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…90年さらに言語学を深く研究するため渡欧し,当時言語学の本場であったドイツで,ブルークマンやオストホフらの一流学者のもとに学んだ。94年帰国して,帝国大学教授となり,博言学(当時,言語学をこう呼んだ)の講座をうけもった。98年文科大学内に初めて国語研究室を設けた。…
…人間の言語を研究する学問分野。最初日本では〈博言学〉と呼ばれた。言語学は,人間の言語であるならばどの言語でも研究対象とし,したがって,研究者自身の母語が対象となることもある。…
…一般的に文献をあつかう学問をいい,書誌学とテキスト・クリティックを主とするもの,あるいは,中国でいう〈目録学〉の同意語として使用されることもあるが,厳密には,ドイツの古典学者A.ベックの《文献学の総覧と方法論》(1877)にいう〈人間精神によって生産されたもの,すなわち認識されたものを認識すること〉とすべきである。ドイツ語のPhilologieは,ギリシア語philologia(学問好き)から出るが,それがしだいにことばの学問(博言学)に限定され,英語のphilologyはその意味で使用される。ルネサンスの時期に,ギリシア・ローマの古典古代の文献が再発見されると,当時の人文主義者たちにとって,学問とはそれらの文献の研究にほかならず,文献学は古典古代学と等しくなった。…
※「博言学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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