世界大百科事典(旧版)内のSaustatarの言及
【ミタンニ王国】より
…彼らの言語については不明な点が多いものの,トゥシュラッタ,アルタタマ,ビリダシュワといった人名,ミトラ,インドラ,バルナなどの神名,さらにボアズキョイ出土の〈キックリ文書〉に見られる数詞などから,サンスクリットとの関係が指摘されている。 ミタンニ王国は,前16,前15世紀のサウスタタルSaustatarのときに勢力が最大となり,その版図は小アジア南東部のキズワトナ,アララク(テル・アッチャナ)など北シリアのほぼ全域を含み,東部はティグリス川東岸のヌジ,キルクークの一帯にまで及んでいた。その勢力の伸長の背景には,ヒッタイトがミタンニの調教師キックリKikkuliを招聘していることなどから推測して,ミタンニの馬術がオリエント世界の他地域に比較して優れていたことがあげられる。…
※「Saustatar」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」