世界大百科事典(旧版)内のstationerの言及
【出版】より
…その間,印刷以前の時代にも,写本の生産,販売,仲介を行う本屋が発生したし,中世以降になると,中国,朝鮮,日本における木版印刷技術の進歩,ヨーロッパにおけるグーテンベルクの活版印刷術の開発によって,出版活動は盛んになったが,出版が不特定多数の読者に対して,見込生産と宣伝,販売を大量かつ積極的に行うという意味で,近代出版に脱皮するのは,社会の近代化の過程においてであり,とくに大衆社会の出現によってである。したがってイギリスで出版者(パブリッシャーpublisher)という言葉が定着したのは近々18世紀のことであり,それまでは本屋(ブックセラーbook‐seller,あるいはステーショナーstationer)と呼ばれるのが一般的であった。日本においても,江戸時代までは本の生産,販売に当たる者が〈物の本屋〉と呼ばれていたのに対応している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」