世界大百科事典(旧版)内のTesnière,L.の言及
【意味論】より
…これは語彙的意味の研究に対立する文法的意味の研究といえよう。たとえば,動詞の性質から文構造の本質を見いだそうとする理論のうち,もっとも成果が上がっているのはテニエールL.Tesnièreの《構造的統辞論要理》(1959)で,構造主義的立場でありながらすでにN.チョムスキーの生成文法と数多くの共通点をもっている。 チョムスキーから起こった生成文法は最初は主として統辞論を対象としていたが,しだいに意味論の領域の問題を取り上げるようになり,多義語,同音異義語というような伝統的分野での新解釈を提示すると同時に,文法的意味や文構造の意味にも理論的研究が発表されている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」