世界大百科事典(旧版)内のtotipotencyの言及
【カルス】より
…たとえば,タバコの髄細胞から得たカルスを濃度の異なったカイネチンを含む培地上で培養すると,濃度によって,根だけ,あるいは苗条だけを再分化させることができる。スチュワードF.C.Stewardは,1958年ニンジンの形成層から得たカルスを用いて,1個の培養細胞から完全な個体を再生させることに成功し,植物細胞の全能性totipotencyを立証した。この実験では,細胞が分裂をくり返してできる細胞集塊から,まず根が形成され,それを異なった培養条件下におくと苗条の形成がみられ,苗条と根の間に維管束のつながりが生じた。…
※「totipotency」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」