世界大百科事典(旧版)内のvibrissaの言及
【ひげ(髭∥鬚∥髯)】より
…例えば,魚類のひれの前にある鰭刺(きし)を触鬚(しよくしゆ),ヒゲクジラ類の口内にある角質の板をくじらひげ,鋏角類の脚にある突起物を脚鬚(きやくしゆ)pedipalpというたぐいであり,植物でも,つるの先端を巻きひげ,単子葉類の根をひげ根という。哺乳類で俗にひげと呼ばれるのは,上唇に生える触毛vibrissaで,体毛よりもはるかに太く,長くかつ硬く,毛根が毛囊に緩く収まり,その部を感覚神経の終末が取り巻いているので,この毛の先端が物に触れると,敏感にそれを感知する。同様な触毛(血洞毛)は,あまり目だたないが,目の上,ほお,おとがい,のどにもあり,ネズミ,ウサギ,ジャコウネコ,ネコなど,草やぶをくぐり抜けて活動するものでは,それらの先端は,その動物が通過できる円を形成する。…
※「vibrissa」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」