世界大百科事典(旧版)内のviolaの言及
【紫】より
…
[象徴としての紫]
青と赤とを重ねた色である紫は,青と赤の割合に応じてさまざまに変化する。西洋ではその変化に応じて異なった名称を使い,両者等分のものをラテン語でウィオラviola(本来〈すみれ〉の意),赤みの強いものをプルプラpurpura(深紅色の染料がとれる貝Purpuraに由来),青みの強いものをヒュアキントゥスhyacinthus(青い花を咲かせる植物Hyacintusに由来)と分けている。そのうちプルプラ(英語のpurple,フランス語のpourpreなどの語源)は,その色の染料が高価なので,これで染めた絹布はとくに貴重視され,古代ローマ時代には皇室の専用品となった。…
【スミレ】より
…日当りのよい山野に普通なスミレ科の多年草(イラスト)。和名は花の形が大工の使う墨つぼに似ているから〈墨入れ〉の略という説がある。地上茎がなく,葉と花茎は株元から集まって出て,花期の高さ7~15cmほど,花後やや大きくなる。地下茎は短く,葉は根生する。葉や花の柄に毛があるものも,ないものもある。葉柄は葉身とほぼ同長か,より長く,基部に披針形の托葉が1対あり,上部に狭い翼がある。葉身は花期には長卵形から三角状披針形で先は鈍く,基部はほぼ切形からやや心形,花後はより幅広くなり,ほぼ三角形にまでなる。…
※「viola」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」