デジタル大辞泉
「かさかさ」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
かさ‐かさ
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 干からびてこわばったものなどが、こすれ合って発する軽い音を表わす語。かさこそ。これよりやや騒がしい音の場合は、
濁音で「がさがさ」という。
※虎明本狂言・
祐善(室町末‐近世初)「
夕べの竹のかさかさと
やぶの中へぞいりにける」
② 干からびて、水けや油けのなくなっているさまを表わす語。
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉七「
石炭のたき殻見た様にかさかさして然もいやに硬い」
③ 乾いてうるおいのない感じがするさまを表わす語。
態度・しぐさなどに感情がこもっておらず、うるおいのないさまにも用いる。「ことばづかいもかさかさして」
※母を恋ふる記(1919)〈
谷崎潤一郎〉「海があんなカサカサした声を出す訳がない」
④ あわただしいさまを表わす語。せかせか。
※米沢本沙石集(1283)三「いでいで行きてつめふせてこむとて、かさかさとして行きて」
[2] 〘形動〙
① (一)②に同じ。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇「米の汁が、かさかさに幾条となくこびり付いて」
② (一)③に同じ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報