出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
高村光太郎の詩集。1950年刊。41編。第2次世界大戦における日本の敗戦は,率先して戦争協力の詩を書いてきた高村にとって深刻な衝撃だった。疎開先の岩手県花巻市から,その西郊の稗貫郡太田村山口へ鉱山小屋を移築して住みつき,自己流謫の7年間を送った。聖戦と信じて全身全霊うちこんできた戦いにおける自己の行動,その基盤をなす生いたちや思想形成,それらを検討し直し,自己の弱点をえぐり出すべく,〈暗愚小伝〉(1947)20編を書き,さらに他の作品を書きついだ。〈暗愚小伝〉は戦争責任の問題ともからんで大きな論議をまきおこし,厳しい批判にさらされた。自己の歴史を近代日本の歴史と重ね合わせ,暗愚なる者の典型と自己処断しているが,作品には独特の自己肯定の調べが持続していて,様相は複雑である。
執筆者:大岡 信
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
タイプの訳語で、このほか、型、範型、類型などと訳される。一般に存在するものの、発生や現象や機能に関する類似性、共通性を概念化してタイプとよぶ。この語は多くの学問分野で独自の意味に用いられていて、けっして一義的ではない。たとえば、文化現象や社会現象については、M・ウェーバーやディルタイが文化現象の理想的な型や世界観の型を示し、論理学の分野では、B・ラッセルが階型理論theory of typesを組み立てて集合のパラドックスを解決しようとした。カントは、叡智(えいち)界に根拠をもつ道徳法則と感性界において実現される行為との間を媒介するものとして、範型を措定(そてい)した。
理論哲学における図式に対応するもので、感性界と叡智界との間の総合的接点として、範型は注目される概念である。タイプの概念は、現実的存在と一種理念的なものとの媒介という性格をいずれの場合にももっていて、哲学的にみて重要である。
[武村泰男]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
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