小夜衣(読み)サヨゴロモ

デジタル大辞泉 「小夜衣」の意味・読み・例文・類語

さよ‐ごろも【小夜衣】

夜寝るときにからだをおおうもの。夜着よぎ
「―着て馴れきとは言はずともかごとばかりはかけずしもあらじ」〈総角

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精選版 日本国語大辞典 「小夜衣」の意味・読み・例文・類語

さよ‐ごろも【小夜衣】

[1] 〘名〙
① 身をおおう夜具着物のような形で、大形で掛けるもの。多く真綿がはいっている。
※実方集(998頃)「うちかへしおもへばあやしさよころもここのへきつつたれをこふらむ」
② (「新古今‐釈教」の「さらぬだに重きが上のさよごろもわがつまならぬつまな重ねそ〈寂然〉」の和歌から) 近世、密通する女をいう。
※雑俳・楊梅(1702)「奥様に引まくらるる小夜衣」
[2] 擬古物語。三巻。作者未詳。鎌倉時代中期以降の成立。後に帝位につく兵部卿宮と山里に住む姫君との恋物語に継子いじめ説話をからませたもの。書名は上巻本文中の歌詞による。「源氏物語」「狭衣物語」「夜の寝覚」など王朝物語の影響が目立つ。「異本堤中納言物語」とも。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「小夜衣」の解説

さよごろも【小夜衣】

静岡日本酒。酒名は、「新古今和歌集」の歌の一節由来大吟醸酒特別純米酒特別本醸造酒などがある。原料米は五百万石山田錦。仕込み水は南アルプス伏流水蔵元の「森本酒造」は明治初期創業。所在地は菊川市堀之内。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「小夜衣」の解説

小夜衣
(通称)
さよぎぬ

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
恨葛露濡衣
初演
文久2.閏8(江戸・守田座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「小夜衣」の解説

小夜衣

古典落語の演目のひとつ。「ちり塚お松」の別題。

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