デジタル大辞泉 「止める」の意味・読み・例文・類語
と・める【止める/留める/▽停める】
1 動いているものを動かないようにする。「タクシーを―・める」「文章を書く手を―・める」
2 継続しているものを続かなくさせる。とだえさせる。「息を―・める」「痛みを―・める」
3 固定して離れないようにする。「紙をピンで―・める」「背広のボタンを―・める」
4 やめさせる。制止する。「けんかを―・める」
5 関心を向ける。注意する。「心を―・めて聞く」「ふとテレビに目を―・める」
6 その場にとどめ置く。「取り調べのため警察に―・める」
7 やめる。
「忌あれば―・めつ」〈かげろふ・上〉
8 あとに残す。
「月影の宿れる袖はせばくとも―・めても見ばや
[補説]俗に、「駐める」と書いて駐車の意とし、「停める」を停車の意として使い分けることがある。
[下接句]息の根を止める・気に留める・心に留める・心を留める・耳に留める・目を留める
[類語]
や・める【▽止める/×已める】
1 続けてきた状態・動作・行為をとめる。終える。「付き合いを―・める」「酒を―・める」
2 予定していたことをしないことにする。中止する。「旅行を―・める」
3 病気や癖などをなおす。
「いみじう病み苦しがる…願立てなどして―・め奉りてけり」〈落窪・二〉
[類語]打ち切る・切り上げる・よす・断つ・控える・中止する・とりやめる・手を引く・放り出す・見合わせる・見送る・思いとどまる・踏みとどまる・休止・停止・中断・中絶・ストップ・沙汰止み・お流れ・立ち消え・途絶・断絶
とど・める【▽止める/▽留める/▽停める】
1 移動させないで、元の所にいさせる。おさえて行かせないようにする。さしとめる。「帰ろうとする客を―・める」「足を―・める」
2 元の形のままで、あとに残す。元の状態を保つ。「記録に―・める」「昔の姿を―・める」「原形を―・めない」
3 その程度・段階・範囲内におさめて、それから出ないようにする。「会費は一万円に―・める」「意見を聞くだけに―・める」
4 注意をそこに向ける。
「目をし―・めつれば…必ず癖は見つけらるるわざに侍る」〈紫式部日記〉
5 しとめる。
「日の暮れ方に至るまで、鹿一頭も―・めずして」〈曽我・八〉
[類語]残る・とどまる・居残る