痛切(読み)ツウセツ

デジタル大辞泉 「痛切」の意味・読み・例文・類語

つう‐せつ【痛切】

[名・形動]身にしみて強く感じること。また、そのさま。「必要性を痛切に感じる」「痛切思慕の念」
[派生]つうせつさ[名]
[類語]切実深刻切切ひしひしつくづくしみじみじいん心からせつびんびん哀切哀れ悲しい物悲しいうら悲しいせつないつらい痛ましい悲愴ひそう悲痛悲傷沈痛もの憂い苦しい耐えがたいしんどい苦痛やりきれないたまらないる瀬ない断腸の思い胸を痛める胸が痛む胸が塞がる無性にやたらむやみみだりむやみやたらめったやたらめったやみくもあまり無下に後先なし無謀無鉄砲めくら滅法盲目的後先見ず向こう見ず命知らず破れかぶれやけ自暴自棄ふてくされるやけくそやけっぱち自棄捨て鉢八方破れ無軌道放埒ほうらつ放縦放逸奔放野放図勝手次第好き勝手ほしいままつらつらしんから心が動くこよなくぞっこん度外れめっぽう途方もない途轍とてつもない桁違い過度すごくひどいはなはだこの上ないとても特別ことさらひたすらけだるいアンニュイ胸が裂ける胸が張り裂ける胸がつかえる胸が潰れる胸がつまる気を揉む重苦しい滅入る気遣わしい塞ぐ塞ぎ込む消沈しょげるしょげ返る沈む憂鬱憂愁沈鬱メランコリー気鬱気塞ぎ鬱鬱陰鬱暗鬱鬱屈鬱結鬱気うっき鬱悶うつもん鬱積抑鬱憂さ鬱陶しい悶悶もんもん

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精選版 日本国語大辞典 「痛切」の意味・読み・例文・類語

つう‐せつ【痛切】

〘形動〙
物事内容状態がきわめて強く他に働きかけるさま。
※内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉二「且慨し且つ説く、傍さながら人なきが若し、其論痛切(ツウセツ)」 〔漢書‐劉向伝〕
② そのものから受ける感じが強く身にしみるさま。また、そのものに対する思いがどうにもならない程であるさま。
三四郎(1908)〈夏目漱石〉四「実際の所は、これ程痛切(ツウセツ)不足を感じてゐなかったからである」
河童(1927)〈芥川龍之介〉一五「如何なる芸術にも河童を求むること痛切(ツウセツ)なればなり」

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普及版 字通 「痛切」の読み・字形・画数・意味

【痛切】つうせつ

きびしくて身にしみる。〔漢書、劉向伝〕向、自ら信を上(しやう)に得るを見て、故常宗室を顯し、王氏在位大臣刺(きし)す。其の言多く痛切、至に發す。~大夫の官に居列すること、後三十餘年、年七十二にて卒(しゆつ)す。卒後十三にして、王氏(に代れり。

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