辛苦(読み)シンク

デジタル大辞泉 「辛苦」の意味・読み・例文・類語

しん‐く【辛苦】

[名](スル)《古くは「しんぐ」》つらく苦しい思いをすること。また、その苦しみ。「辛苦して子供を育て上げる」「艱難かんなん辛苦」「粒々りゅうりゅう辛苦
[類語]苦労骨折りろう労苦苦心腐心辛労心労煩労艱苦かんく艱難かんなん苦難辛酸ひと苦労

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「辛苦」の意味・読み・例文・類語

しん‐く【辛苦】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 古くは「しんぐ」 )
  2. つらいめにあって苦しむこと。また、そのさま。つらい苦しみ。艱難。困苦。
    1. [初出の実例]「老身重病経年辛苦及思児等歌七首」(出典万葉集(8C後)五・八九七・題詞)
    2. 「百姓が辛苦して筋力を尽して」(出典:史記抄(1477)一七)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐襄公九年〕
  3. 辛味苦味。辛く苦いこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「大抵蓼と異ならず只味ひ淡くして辛苦なることなし」(出典:植物小学(1881)〈松村任三訳〉一〇)
    2. [その他の文献]〔菫仲舒‐春秋繁露・五行之義〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「辛苦」の読み・字形・画数・意味

【辛苦】しんく

苦労する。唐・李紳〔農を憫(あは)れむ、二首、二〕禾(くわ)を鋤すれば、日は午に當る 汗は(したた)る、禾下の土 誰か知らん、盤中(さん) 粒粒(りふりふ)、皆辛なることを

字通「辛」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android