七ヶ用水(読み)しちかようすい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「七ヶ用水」の意味・わかりやすい解説

七ヶ用水
しちかようすい

石川県金沢平野の中心手取川扇状地に造られた放射状灌漑用水

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世界大百科事典(旧版)内の七ヶ用水の言及

【金沢平野】より

… 手取川扇状地は鶴来(つるぎ)町を扇頂として等高線が同心円状に走る標式的な扇状地地形を示す。ここは水利の便に恵まれたこともあって,早くから全面的に水田化されたが,この水田化には手取川右岸の七ヶ(しちが)用水(1896年合口完成)と左岸の宮竹用水が大きく貢献した。また北陸地方は冬季積雪が大きいため,水稲単作が一般的であるが,単作の不利を補うため早期栽培に力を注ぎ,早くから早場米地帯として知られるようになった。…

【手取川】より

…とくに1934年のはんらんは歴史に残る大水害をもたらし,以後大々的に上流部の治山・治水事業が進められることになった。下流部の手取川扇状地は標式的な扇状地であり,七ヶ用水,宮竹用水などの用水路が完備し,くまなく水田化されている。これまで渇水時には給水制限を目的とする番水と呼ばれる水利慣行が守られてきたが,68年国によって支流の大日川に大日川ダムが,また79年手取川本流に手取川ダムが建設され,水利はもとより,発電,上水道,防災などにも大きく役立つこととなった。…

※「七ヶ用水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」