人民電車事件(読み)じんみんでんしゃじけん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人民電車事件」の意味・わかりやすい解説

人民電車事件
じんみんでんしゃじけん

国鉄労働者による国電自主管理運転事件。国鉄の人員整理に反対して 1949年6月9日,国鉄労働組合スト突入,翌 10日午後6時 22分,労組管理の東神奈川発赤羽行き「人民電車」が運転され,京浜間を往復し,労働組合員が電車往来危険罪で一斉逮捕された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の人民電車事件の言及

【往来妨害罪】より

…陸上・水上の交通の安全をおびやかす罪をいう。現代社会においては,交通機関は高度に発達し,市民生活はそれによって支えられている。したがって,このような交通の安全をおびやかす行為は,一般市民の生命・身体に重大な脅威をもたらすから,それを禁圧する必要性は大きい。現行刑法は,このような交通の安全をおびやかす行為のうち,陸上・水上交通に関する次のような類型のとくに危険な行為を〈第2編第11章往来を妨害する罪〉として処罰の対象とし,その他の行為の規制は,道路交通法などの諸法令にゆだねている。…

【国鉄行政整理反対闘争】より

…国鉄9.5万人を含め実質約17万人(定員では約23万人)もの官公職員の整理を定めた行政機関職員定員法は,49年5月末に国会を通過した。国鉄における闘争は,その直後,定員削減につながる〈新交番制〉に反対する国電ストと人民電車事件によって本格的に開始された。6月末の中央委員会で国鉄労組は,公労法をあえて無視して〈ストをも含む実力行使〉を決議した。…

※「人民電車事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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