世界大百科事典(旧版)内のŚravaṇāの言及
【年中行事】より
…ベーダに伝えられる祭式の枠組みに従い,これらの祭りは複雑な手続による諸神格への火供(祭火に供物を投ずること)を中心に構成されるが,それに付け加えられたそれぞれの祭りに固有な儀礼からは,日常生活や生産活動に深くかかわる年中行事の要素をみることができる。 この時代のインドの暦は1年を春(3月,4月),夏(5月,6月),雨季(7月,8月),秋(9月,10月),冬(11月,12月),寒季(1月,2月)の6季に分けるが,〈年中行事の暦〉は雨季の初めの祭りシュラバナーŚravaṇāを冒頭に置く例が多い(祭りは通常,その月の満月の日に行われる)。この祭りは雨季に活発になる蛇の害を避けるため,蛇を融和する炒麦粉のバリ(火供によらない供物)をささげ,さらにバリを供養する儀礼,また家のまわりに水を注いで輪を3回描き,それより内に蛇が入らないよう祈る儀礼などが行われる。…
※「Śravaṇā」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」