《お七歌祭文》(読み)おしちうたさいもん

世界大百科事典(旧版)内の《お七歌祭文》の言及

【お七吉三物】より

…寺小姓吉三郎への可憐な恋のために無分別へと走る町娘の純情さに焦点の合わされたものとなっている。西鶴の小説《好色五人女》や歌祭文を通して一般に流布していたこの事件が初めて劇化されたのは,1706年(宝永3)1月大坂嵐三右衛門座の歌舞伎狂言《お七歌祭文》である。そのおり,とくに初世嵐喜世三郎のお七が大当りで,以後彼の定紋がお七の紋に用いられるようになったという。…

【八百屋お七】より

…【池上 彰彦】 火刑の3年後,西鶴の《好色五人女》の刊行で名高くなり,元禄期(1688‐1704)には歌祭文にうたわれて,小姓吉三とともに浮名を流した。歌舞伎では《お七歌祭文》(1706年春,大坂嵐三右衛門座,吾妻三八作)が最も古く,嵐喜代三郎のお七で大当りとなり,翌年の顔見世に江戸中村座に下り,好評を博した。今日に伝えられるお七の紋所〈丸に封じ文〉は喜代三郎の紋が転化したもの。…

※「《お七歌祭文》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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