岩石学辞典 「グライゼン」の解説 グライゼン 花崗岩が初生的あるいは気成作用によって変質し,石英,雲母などを含むようになった岩石で,トパズや電気石が伴われることがある[Flett : 1909].長石は分解して残晶としてのみ存在することがある.この過程は花崗岩からの火成作用で放出された物質によるものでグライゼン化作用という.錫が伴われ長石がほとんどなくなった花崗岩に対する古いザクセン地方の鉱山用語である.昔のドイツではグライゼンのことをホルンベルク(hornberg)と呼んだ[Brückmann : 1778].ガラス質石英と雲母からなるグライゼンをハイアロミイクト(hyalomicte)という[Brongniart : 1813].グライゼン化した岩石には気成作用により形成された鉱物が多量に形成されているものが多く,錫石(cassiterite)の多いZwitter-gestein,トパズの多いトパズ岩(topazite),電気石の多い電気石岩(tourmalite)など,岩石としては特殊なために様々な名称が付けられている. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報