コナチャタテ(読み)こなちゃたて(その他表記)book-lice

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コナチャタテ」の意味・わかりやすい解説

コナチャタテ
こなちゃたて / 粉茶柱
粉茶立
book-lice

昆虫綱チャタテムシ目コナチャタテ科Liposcelidaeの昆虫の総称触角は15節、体は扁平(へんぺい)で、脚(あし)は太くて短く、とくに後腿節(こうたいせつ)は幅広く三角形。代表種のカツブシチャタテLiposcelis entomophilusは食品害虫、本の害虫として知られ、体長は雄で約0.9ミリメートル、雌で1.5ミリメートル、体は背腹に扁平で無翅(むし)。跗節(ふせつ)は5節。腹部背面に赤褐色の横帯がある。腹部背面の表皮は細かい点刻が密集した多面模様をつくる。家屋内に生息する世界共通種で、乾燥食品類、書籍、机の引出しの中、標本類などにきわめて普通にみいだされる。

[山崎柄根]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android