シノペ福音書(読み)シノペふくいんしょ(その他表記)Sinope Gospels

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シノペ福音書」の意味・わかりやすい解説

シノペ福音書
シノペふくいんしょ
Sinope Gospels

現存する挿絵付き福音書写本断片のうちで,最も古いものの1つ (パリ国立図書館) 。ギリシア語本文のページ下欄外にいきいきとした筆勢キリスト伝の場面,預言者などを描いている。 19世紀末に小アジアシノペでたまたま見出されたが,おそらく6世紀中葉に小アジアかシリア,パレスチナ地方で制作されたと考えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のシノペ福音書の言及

【ロッサーノ福音書】より

…挿絵には,〈ラザロの復活〉〈キリストのエルサレム入城〉〈賢い乙女と愚かな乙女〉〈最後の晩餐〉〈足洗い〉〈ピラトの前のキリストと囚人バラバ〉などの場面が描かれている。現存する挿絵入り福音書写本としては,《シノペ福音書》(パリ,ビブリオテーク・ナシヨナル)と並ぶ最古の作品。【浅野 和生】。…

※「シノペ福音書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む