スナタバムシ(読み)すなたばむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スナタバムシ」の意味・わかりやすい解説

スナタバムシ
すなたばむし / 砂束虫
[学] Mesochaetopterus minutus

環形動物門多毛綱ツバサゴカイ科に属する海産動物。砂でつくられた長さ10センチメートル内外の細い管が、多数集まり束になっているのでこの名がある。本州中部以南に分布し、潮間帯の砂中にすむ。体は長さ3、4センチメートル、幅約1ミリメートルで細長く、体の前部乳白色で、後部暗緑色頭部には一対の細長い副感触手と一対の眼点とがあり、副感触手を管の先端から出して餌(えさ)をとったり、呼吸をする。前体部は10~11剛毛節よりなり、とくに第4剛毛節のいぼ足が変形している。中体部は2剛毛節よりなるが、前体部よりも長く、腺(せん)質に富んでいる。後体部は18~21剛毛節よりなる。人間社会にはとくに関係はない。

[今島 実]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android