ダブズプレス(読み)だぶずぷれす

改訂新版 世界大百科事典 「ダブズプレス」の意味・わかりやすい解説

ダブズ・プレス
Doves Press

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のダブズプレスの言及

【愛書趣味】より

…版元による画一的お仕着せ意匠に甘んじ,造本・装丁の面で永年フランス,ドイツなどに後れを取ってきたイギリスの出版物は,この時期に至ってめざましい飛躍を遂げる。この近代〈ルネサンス〉の原動力は,W.モリスのケルムスコット・プレスを筆頭にダブズ・プレスDoves Press,アシェンデン・プレスAshendene Pressなどに代表されるイギリス独特の出版形態プライベート・プレスprivate pressの出現である。特漉紙刷り,ベラム装を基準にする彼らの刊本は,従来の刊行物に比べて格段に美しく,書物における一つの理想を目ざした姿ではあった。…

【プライベート・プレス】より

…すなわち,プライベート・プレスは多くの場合,商業印刷のように営利を目的とせず,小さな印刷工房をもち,みずから出版すべき本を選定し,発行部数を限定,活字は工房特定の書体のものを用い,用紙は特漉の手漉紙を使用,組版は手組み,印刷はハンドプレスによる手刷り,装丁・製本等も材料ともども特殊入念なものとすることをたてまえとする。 19世紀末から20世紀初期にかけてイギリスで活躍したW.モリス主宰のケルムスコット・プレス,およびコブデン・サンダーソンThomas J.Cobden‐Sanderson(1840‐1922)のダブズ・プレスDoves Press,ホーンビーC.H.St.John Hornby(1868‐1933)のアシェンデン・プレスAshenden Pressの三つは三大プライベート・プレスとして挙げられる。19世紀のイギリスでは産業革命の進行とともに,それまで培われてきた手工業はしだいに圧迫されていった。…

※「ダブズプレス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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