テスト氏との一夜(読み)テストしとのいちや(その他表記)La Soirée avec Monsieur Teste

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テスト氏との一夜」の意味・わかりやすい解説

テスト氏との一夜
テストしとのいちや
La Soirée avec Monsieur Teste

フランスの詩人ポール・バレリーの小説風エッセー。 1896年発表。精神の無限の可能性を体現した人物テスト氏の言動一人称で語ったもので,テスト氏には作者が愛読したポーの探偵デュパンの姿が投影されている。のちにもテスト氏に関する作品が書かれ,1926年刊の『テスト氏』には4編,46年版には8編が収められた。

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世界大百科事典(旧版)内のテスト氏との一夜の言及

【バレリー】より

…1894年以後パリに定住し心的現象の観察と分析のため覚書を取り始める(これは生涯つづけられ,彼の最高の作品とも見なしうる3万ページもの《カイエCahiers》となる)。また自己の理想像をめぐって《レオナルド・ダ・ビンチの方法への序説》(1895),小説《テスト氏との一夜La soirée avec Monsieur Teste》(1896)を書くが,しだいに文学から遠ざかり自分だけのための思索にふける。 ふとした偶然から詩作を再開,4年間の営為から生まれた長詩《若きパルクLa jeune Parque》(1917)はマラルメの流れを汲む象徴詩の一極致と見なされ,一躍名声を獲得。…

※「テスト氏との一夜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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