ニンフルサグ(その他表記)Ninhursag

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニンフルサグ」の意味・わかりやすい解説

ニンフルサグ
Ninhursag

シュメール神話の地母神。水の神エンキと交わって,植物女神のニンサルまたはニンムを産んだ。エンキはこの娘とも交わってニンクラ女神をもうけ,さらにニンクラとも交わり,ウッツ女神を産ませた。エンキがこのウッツとも交合しようとしたとき,ニンフルサグは彼女にすすめて,エンキの愛を受入れる代償に,きゅうり,りんご,ぶどうを生じさせることをエンキに要求させ,そのあとでエンキとウッツの交合が行われると,そのとき流れたエンキの精液から8種類の植物を生え出させた。ところが,これらにまだ名前すら与えられないうちに,エンキがそれを食べてしまったので,激怒したニンフルサグはエンキを重い病気にかからせた。しかしエンキの死を恐れた他の神々のとりなしによって,ニンフルサグは,エンキを彼女の膣のそばに坐らせておいて,次々に8柱の治癒神たちを生み出し,彼の病気をすっかり治してやったという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む