女神(読み)じょしん

精選版 日本国語大辞典 「女神」の意味・読み・例文・類語

じょ‐しん ヂョ‥【女神】

〘名〙 女の神。めがみ。
※雲は天才である(1906)〈石川啄木〉一「生ける女神(ヂョシン)貧乏の?━は、石像の如く無言で突立った」

おみな‐がみ をみな‥【女神】

〘名〙 晴天になることを祈って作る紙人形。てるてるぼうず。めがみ。
※草縁集(1820)「をみな神いのりしぬさのひひなぎぬはるべくなれりさみだれの空」

おんな‐がみ をんな‥【女神】

〘名〙 女の神。めがみ。⇔男神

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デジタル大辞泉 「女神」の意味・読み・例文・類語

め‐がみ【女神】

女性の神。⇔男神おがみ。「勝利女神がほほえむ」「自由の女神
[補説]日本神話では特に伊弉冉尊いざなみのみことを指し、「陰神」「妻神」とも書く。

おみな‐がみ〔をみな‐〕【女神】

晴天を祈って作る紙人形。てるてる坊主の類。

じょ‐しん〔ヂヨ‐〕【女神】

女性の神。めがみ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「女神」の意味・わかりやすい解説

女神
じょしん

中国の作家郭沫若(かくまつじゃく)の詩・詩劇集。1921年8月、上海(シャンハイ)泰東書局刊、創造社叢書(そうしょ)第一種。作者の処女詩集で、序詩のほか56編を収める。もっとも早い詩が1918年作、一部分が21年に帰国したときの作であるのを除いて、大部分が日本留学中の19、20年の作。口語詩集としては胡適(こてき)の『嘗試集』(1920)など、これに先だつものも出ていたが、五・四運動時代の自我反逆の主張を直截(ちょくせつ)に歌い上げた点で、五・四の精神をもっともよく代表し、質的には最初の新詩集であるとされる。作者の気質でもあるロマンチシズムが鮮やかに花開いている点で、作者の数多い作品中でも出色のものである。

丸山 昇]

『須田禎一訳『郭沫若詩集』(1952・未来社)』

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世界大百科事典 第2版 「女神」の意味・わかりやすい解説

めがみ【女神 Godess】

女性として表象された神。男神(おがみ)と対をなし,しばしば妻,母の姿をとる。普遍的にみられる神表象であるが,とりわけ古代オリエント,地中海世界において重要な意義を担っていた。 旧約聖書雅歌》に美しい花嫁賛歌がある。花嫁は,レバノン山の北の峰を越え,獅子(しし)の住む山,豹(ひよう)の住む山を越えてやってきた。その美しさは〈谷の百合(ゆり)〉〈シャロンの薔薇(ばら)〉のようであり,その唇は〈紅の糸〉,風になびく髪は〈ギレアデの山を下る山羊の群れのように〉豊かに,美しく波打っている。

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