ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビシャーカダッタ」の意味・わかりやすい解説
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…劇作家としてカーリダーサと並び称せられるのは,《マーラティーマーダバMālatīmādhava》ほか2編の作者ババブーティ(8世紀)である。さらにその後も政治劇《ムドラーラークシャサMudrārākṣasa》の作者ビシャーカダッタViśākhadatta(9世紀。カーリダーサと同時代とする説もある),大叙事詩《マハーバーラタ》から取材した6幕の《ベーニーサンハーラVeṇīsaṃhāra》の作家バッタナーラーヤナBhaṭṭanārāyaṇa(7~8世紀),ラージャシェーカラ(10世紀)など多くの劇作家が輩出したが,10世紀以降は他のサンスクリット文学とともに衰退していった。…
…仏教の庇護者として文化の興隆に意を用いた戒日王ハルシャ・バルダナ(在位606‐647)も自ら戯曲3編を残した。このほかにもバッタナーラーヤナBhaṭṭanārāyaṇa(7~8世紀),ビシャーカダッタViśākhadatta(9世紀),ラージャシェーカラ(10世紀)など多くの劇作家が輩出した。7世紀ころには散文の伝奇小説が台頭し,ダンディン,スバンドゥSubandhu,バーナBāṇaの3巨匠が相前後して出て,独特の分野を開拓した。…
…しかし現存の書物は後3世紀ごろに編まれたものらしい。ビシャーカダッタViśākhadattaの名作戯曲《ムドラー・ラークシャサMudrā‐rākṣasa》(4~5世紀)は,マウリヤ朝成立時におけるカウティリヤの謀略をテーマとした作品である。【山崎 元一】。…
※「ビシャーカダッタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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