化学辞典 第2版 「フェノール-硫酸法」の解説
フェノール-硫酸法
フェノールリュウサンホウ
phenol-sulfuric acid method
糖タンパク質などに含まれる中性糖,とくにヘキソース総量を測定するのに汎用されている比色定量法.対象とする糖水溶液0.2 mL に5% フェノール液0.2 mL を加えたのち,濃硫酸1.0 mL をすみやかに加え,よく混合し20 min すると黄色に呈色する.ヘキソースは490 nm,ペントースやウロン酸は480 nm でそれぞれ吸光度を測定し,定量する.測定範囲は10~100 μg mL-1.図のような反応により,生成するフルフラール誘導体とフェノールによって呈色するものと考えられている.簡単な操作,鋭敏で再現性が高く,共存するタンパク質の影響も少ない,などの利点がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報