最新 地学事典 「ヘムロ金鉱床」の解説
ヘムロきんこうしょう
ヘムロ金鉱床
Hemlo gold deposit
スペリオル湖北岸に位置する金鉱床。Abitibi- Wawa緑色岩帯のWawa区に属し,地質は東西に伸長する始生代の火山岩・堆積岩源の変成岩類,これを貫く花崗閃緑岩,岩床状珪長質斑岩などからなる。グリーンストーン帯中の含金石英脈とは異なり,下盤の石英白雲母片岩,上盤のアルミナに富む結晶片岩に挟まれた黄鉄鉱質雲母片岩に鉱染する自然金を含む層状鉱床で,走行N75°W,傾斜60〜70°N,走向延長2km,傾斜延長0.5〜1.2km,厚さ3〜40m。Williams, David Bell, Golden Giantの3つの主要な鉱山が存在。輝水鉛鉱,辰砂を肉眼的に含むほかSb,As,V,Tlに富み,Cu,Pb,Znをほとんど含まず,炭酸塩を欠き,鉱体下盤側に多量の重晶石を伴う特異な鉱質を示す。鉱化年代は約2,680Ma。造山型金鉱床とされるがマグマ起源の熱水との関連も示唆される。1982年発見,85年から数社が操業開始。全体の埋蔵鉱量7,700万t,平均品位8ɡ/tで,2001年の生産+埋蔵金量は597t。
執筆者:矢島 淳吉・渡辺 寧
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

