ユニオンカーバイド会社(英語表記)Union Carbide Corp.

改訂新版 世界大百科事典 「ユニオンカーバイド会社」の意味・わかりやすい解説

ユニオン・カーバイド[会社]
Union Carbide Corp.

アメリカの世界的な大手化学会社。本社コネティカット州ダンベリー。1917年にユニオン・カーバイド社Union Carbide Co.(1898設立)と他3社が合併して,ユニオン・カーバイド・アンド・カーボン社Union Carbide & Carbon Corp.として設立された。最初アセチレン,電極,乾電池などを生産していたが,20年合成化学,39年合成樹脂分野に進出した。57年に現社名に改称。63年に事業部制を採用している。94年12月,インドのボーパール工場で爆発事故があり,その訴訟に対する費用として89年4億2500万ドルを支払った。2001年アメリカの化学会社ダウケミカル社The Dow Chemical Co.に買収された。ダウ・ケミカル(本社ミシガン州ミッドランド)は,この買収により全米最大の総合化学会社となった。同社の売上高402億ドル(2004年12月期)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のユニオンカーバイド会社の言及

【石油化学工業】より

… このような流れのなかで,1920年スタンダード・オイル社(ニュージャージー)がプロピレンを原料とするイソプロピルアルコール(塗料用溶剤の原料)の生産を開始した。また25年になると,ユニオン・カーバイド社がエチレンを原料として自動車用不凍液に使われるエチレングリコールの生産を始めた。 一方ドイツでは,自国で豊富にとれる石炭の化学的利用法の研究から石油化学工業技術が生まれた。…

【ボーパール】より

…同国はハイダラーバードに次ぐ有力なムスリム藩王国であったので,インド・パキスタン分離独立に際してその帰属が問題となったが,結局1956年の現州発足とともにその州都となった。1984年12月,ユニオン・カーバイド・インド社のメチルカーバメート殺虫剤の製造工場で有毒ガス流出事故が起こり,2500人以上が死亡し,10万人以上の負傷者をだした。【応地 利明】。…

※「ユニオンカーバイド会社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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