アクチノトロカ幼生(読み)アクチノトロカようせい(その他表記)actinotrocha larva

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アクチノトロカ幼生」の意味・わかりやすい解説

アクチノトロカ幼生
アクチノトロカようせい
actinotrocha larva

ホウキムシ類 (触手動物) の浮遊幼生。6~8月にプランクトンとして見出される。長さ1~1.5mmで,笠のような形の口前葉の下に指状の幼生触手冠が円筒状の体部を環状に取巻く。肛門は体の後端に開き,繊毛環に囲まれる。浮遊生活ののち,海底に降り変態して成体になる。

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世界大百科事典(旧版)内のアクチノトロカ幼生の言及

【触手動物】より

…雌雄同体。アクチノトロカ幼生actinotrochaを生ずる。世界で約20種。…

【ホウキムシ(箒虫)】より

…箒虫動物門Phoronidaに属する無脊椎動物の総称,またはそのうちの1種を指す。ホウキムシPhoronis australis(イラスト)は日本各地,オーストラリアに分布し,体表から分泌した粘液でつくった袋に入って浅海の砂泥中にすむか,ムラサキハナギンチャクの棲管(せいかん)の中に共生する。体長9cm,体幅4mmに達し,体は触手冠と円筒状の胴部とからなる。触手冠は濃い紫色で多くの触手が二重に配列し,触手冠を水中に広げ,各触手の繊毛運動で水流を起こして植物プランクトンを円錐状突起の上に開いている口へ運ぶ。…

※「アクチノトロカ幼生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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