キンシャサ大学(読み)キンシャサだいがく

大学事典 「キンシャサ大学」の解説

キンシャサ大学[コンゴ民主共和国]
キンシャサだいがく

コンゴ民主共和国で最大最古の大学。ベルギー統治期の1926年に宗主国ルーヴァン・カトリック大学によって設立された看護・医療の養成施設が起源。ルーヴァン・カトリック大学と提携したロヴァニウム大学(コンゴ民主共和国)として1954年に教育活動を開始した。1960年の独立直後から続いた民族問題や政治混乱を経て,65年に成立した独裁政権に対し,69年には本学学生を中心とした大規模な反政府運動が組織された。1971年,中央集権の強化と,脱植民地化や民族間競合を超えた国家統合を目指す「ザイール化」政策をうけ,ロヴァニウム大学はプロテスタント自治大学(コンゴ民主共和国)(1962年設立),コンゴ大学(コンゴ民主共和国)(1955年設立)と合併してコンゴ国立大学(コンゴ民主共和国)となり,翌年ザイール国立大学(コンゴ民主共和国)に改称した。1981年に大学自治の観点から再び分離,それぞれキンシャサ大学(旧ロヴァニウム大学),キサンガニ大学(コンゴ民主共和国)(旧プロテスタント自治大学),ルブンバシ大学(コンゴ民主共和国)(旧コンゴ大学)の3大学となった。学生数約2万6500人,教職員数約1700人,12学部からなる(2010年)
著者: 谷口利律

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のキンシャサ大学の言及

【キンシャサ】より

…国際空港は1959年に29km離れたヌジリに建設された。商工業の中心であるが,博物館,動物園,美術学校のほか,郊外にはキンシャサ大学(旧ロバニウム・カトリック大学。考古博物館,実験原子炉,各種研究所を付設),その他の学術・文化施設も多い。…

※「キンシャサ大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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