シノペ福音書(読み)シノペふくいんしょ(その他表記)Sinope Gospels

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シノペ福音書」の意味・わかりやすい解説

シノペ福音書
シノペふくいんしょ
Sinope Gospels

現存する挿絵付き福音書写本断片のうちで,最も古いものの1つ (パリ国立図書館) 。ギリシア語本文のページ下欄外にいきいきとした筆勢キリスト伝の場面,預言者などを描いている。 19世紀末に小アジアシノペでたまたま見出されたが,おそらく6世紀中葉に小アジアかシリア,パレスチナ地方で制作されたと考えられる。

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世界大百科事典(旧版)内のシノペ福音書の言及

【ロッサーノ福音書】より

…挿絵には,〈ラザロの復活〉〈キリストのエルサレム入城〉〈賢い乙女と愚かな乙女〉〈最後の晩餐〉〈足洗い〉〈ピラトの前のキリストと囚人バラバ〉などの場面が描かれている。現存する挿絵入り福音書写本としては,《シノペ福音書》(パリ,ビブリオテーク・ナシヨナル)と並ぶ最古の作品。【浅野 和生】。…

※「シノペ福音書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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