リンバン領有権(読み)リンバンりょうゆうけん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リンバン領有権」の意味・わかりやすい解説

リンバン領有権
リンバンりょうゆうけん

リンバンをめぐるブルネイマレーシア間の領有権問題。 1984年独立のブルネイ領は,リンバン地区をはさんで東のテンブロン郡,西のムアラ・ツトン・ブライト3郡に二分されている。同地区を含めボルネオ島北部 (北カリマンタン) 一帯ブルネイ王国の版図であった。このリンバン地区は 1890年にブルネイのスルタンイギリス人 J.ブルックに割譲し,その後 1963年マレーシアに編入された。ブルネイは,イギリスがマレーシアに委譲すべきではなく,ブルネイに返還すべきであったと主張している。両国間には,ほかにも 62年 12月の北カリマンタン国民軍の反乱や 63年9月発足のマレーシア連邦へのブルネイの不参加といった経緯があった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android