精選版 日本国語大辞典 「経緯」の意味・読み・例文・類語
けい‐い ‥ヰ【経緯】
〘名〙
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初「横港貿易の盛なるや、往商来賈、経緯織るが如し」 〔荘子‐寓言〕
③ (━する) 織りなすこと。
※本朝文粋(1060頃)九・唯以詩為友詩序〈大江匡衡〉「至下夫吹二瑩玉句一。必二風月於造次一。経二緯錦篇一。写中龍鳳於襟懐上」
たて‐ぬき【経緯】
〘名〙
① 機(はた)の経(たていと)と緯(よこいと)。織物の縦の糸と横の糸。たてよこ。けいい。
※万葉(8C後)七・一一二〇「み吉野の青根が峰の蘿蓆(こけむしろ)誰か織りけむ経緯(たてぬき)無しに」
② 転じて、縦と横。たてよこ。けいい。
※十訓抄(1252)一「源氏狭衣たてぬきにおぼえ、哥よみ連哥を好て」
いき‐さつ【経緯】
〘名〙
① 事件の経過。事のなりゆき。ゆきがかり。
※洒落本・伊賀越増補合羽之龍(1779)向島之段「終に両家の乱となる。そのいきさつを〈略〉爰にあらはす通が代や」
② 物事のこみいった内部事情。いざこざ。しさい。
※歌舞伎・油商人廓話(1803)二幕「与五郎に盆の上で百両のいきさつ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報