日本歴史地名大系 「万手鑑」の解説
万手鑑
よろずてかがみ
三二冊
成立 明治四年
原本 津和野町郷土館
解説 近世の津和野藩領各村の村高・小物成・家数・人数などを書上げた村明細帳的性格をもつ。村高については、古高、寛永一四年の検地高、明治四年の惣高など詳細な記載がみられる。古高は慶長検地高と考えられるが、慶長年間当時存在しなかった村にも記載があることから、後世に手が加えられた可能性がある。万手鑑の内訳は、御城廻組・森村一一ヵ村・喜汁九ヵ村・市尾七ヵ村・長野六ヵ村・下組七ヵ村・直地七ヵ村・商人五ヵ村・枕瀬四ヵ村・左鐙三ヵ村・須川八ヵ村・青原七ヵ村・吉賀組・蔵木二ヵ村・田野原二ヵ村・立河内二ヵ村・六日市六ヵ村・広石三ヵ村・蓼野三ヵ村・高尻二ヵ村・田丸七ヵ村・木部谷四ヵ村・柿木四ヵ村・福川二ヵ村・高津組・黒谷分・横田分・北仙道分・長安組・久佐組(上)・久佐組(下)・日貫二ヵ村となっている。なお青原七ヵ村万手鑑のみは明治三年の成立。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報