二元酸(読み)ニゲンサン

化学辞典 第2版 「二元酸」の解説

二元酸
ニゲンサン
binary acid

陰性原子と水素原子から構成されている酸.ハロゲン化水素HX(X = F,Cl,Br,I),硫化水素H2Sなどは代表的なものである.多原子陰性基(原子団)を含む場合は,擬二元酸といわれる.いずれも水素酸である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の二元酸の言及

【酸・塩基】より

… 一酸塩基 NH3,KOH,NaOH 二酸塩基 Ca(OH)2,Ba(OH)2 三酸塩基 La(OH)3,[Co(NH3)6](OH)3なお,塩基度2以上の酸を多塩基酸,酸度2以上の塩基を多酸塩基という。
[酸の種類]
 酸には,ハロゲン化水素(HF,HCl,HBr,HI)や硫化水素H2S,シアン化水素HCNなどを水に溶かした水素酸のような二元酸に対し,多元酸では,中心原子に酸化物イオンO2-の配位した陰イオンを成分とするオキソ酸(古くは酸素酸あるいはオキシ酸といった)が古くからよく知られている。たとえば,硝酸HNO3,過塩素酸HClO4,硫酸H2SO4,炭酸H2CO3,リン酸H3PO4などである。…

※「二元酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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