何桜彼桜銭世中(読み)さくらどき ぜにのよのなか

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「何桜彼桜銭世中」の解説

何桜彼桜銭世中
さくらどき ぜにのよのなか

歌舞伎浄瑠璃外題
作者
勝諺蔵(3代)
初演
明治18.5(大阪戎座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の何桜彼桜銭世中の言及

【勝諺蔵】より

…健筆家として知られ,父との合作を含め《二蓋笠柳生実記(にかいがさやぎゆうじつき)》など300余種が数えられる。明治の近代化に呼応した史実に基づく戦記物や新聞種の劇化,シェークスピアの《ベニスの商人》を脚色した《何桜彼桜銭世中(さくらどきぜにのよのなか)》などのほか,坪内逍遥の《当世書生気質(とうせいしよせいかたぎ)》など小説の劇化が新派の小説劇化運動に影響を与えたとされる。【古井戸 秀夫】。…

【シェークスピア】より

…さらに逍遥は独力で全作品の翻訳に取り組み,1928年にそれを完成した。 上演としては1885年大阪戎座での中村宗十郎一座による《ベニスの商人》の翻案《何桜彼桜銭世中(さくらどきぜにのよのなか)》が最初である。その後いくつかの作品がいずれも部分的に翻案によって上演されたが,1906年に文芸協会が設立されるに至って,逍遥訳による原作に忠実な上演が可能になった。…

【ベニスの商人】より

…シャイロック像を歴史的にたどると,道化役,復讐鬼・悪役,迫害された民族の典型的人物としての悲劇的英雄,喜劇的悪役comic villainなどがある。 日本への初期の紹介では,C.ラム《シェークスピア物語》に依拠した井上勤の翻訳《人肉質入裁判》(1883)があり,1885年に中村宗十郎一座が大阪戎(えびす)座で上演した宇田川文海による翻案《何桜彼桜銭世中(さくらどきぜにのよのなか)》は,日本におけるシェークスピア劇上演の嚆矢(こうし)とされる。【笹山 隆】。…

※「何桜彼桜銭世中」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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