…正式な武装は甲冑と小具足によって構成されるので,《源平盛衰記》にも源義経が鷲尾経春に〈赤革威(あかがわおどし)の甲冑,小具足付けて給ひたり〉とみえている。小具足の内容は時代によって相違するが,《随兵次第》に〈小具足は黒く有るべし,殊に籠手(こて),すねあて,ほう当,黒く有るべし〉とあるように,もっぱら籠手と脛当(すねあて)を中心として,12世紀ころには面具の半頭(はつぶり),14世紀以後には頰当(ほおあて)や喉輪(のどわ),さらに脛当と草摺(くさずり)のすきまをふさぐ佩盾(はいだて)の類を総称した。小具足姿は,烏帽子,小袖,大口(おおぐち),鎧直垂(よろいひたたれ)などの鎧下の装束に小具足をつけ,貫(つらぬき)の沓(くつ)をはいたいでたちをいい,《太平記》にも脇屋義助が〈紺地ノ錦ノ直垂ニ小具足計リニテ左ノ一ノ座ニ著キ給フ〉とあるように,陣中などで,ただちに甲冑をつけることのできる体制をととのえたままくつろぐときの姿とした。…
※「佩盾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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