信用スコア(読み)シンヨウスコア

デジタル大辞泉 「信用スコア」の意味・読み・例文・類語

しんよう‐スコア【信用スコア】

個人の経済的・社会的な信用の度合いを点数化したもの。個人の支払・返済能力もとに算出され、クレジットカードの登録審査や、融資サービスの利用可能額・融資限度額の設定などに利用される。クレジットスコア。→スコアリングサービス
[補説]近年年齢性別職歴業種などの個人情報に加え、購買状況やSNSメッセンジャーアプリの利用状況などの行動も評価要素とされ、より幅広い概念になりつつある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「信用スコア」の解説

信用スコア

個人のデータを収集し、数値化して、個人の信用度合いを明示的にしたもの。米国ではクレジットスコアとも呼ばれ、「FICOスコア」という信用スコアが広く利用されている。FICOスコアでは、借入金残高、クレジットカード使用状況、返済、支払の状況などといった情報を基にして、300から850点の数値で個人の信用度を表現する。FICOスコアの全米平均は700点前後で、融資や住宅ローンなどの幅広い信用調査で活用されている。また、中国では、「芝麻信用」という信用スコアが普及しており、中国最大のオンラインモール淘宝網(タオバオワン)の公式決済サービス「Alipay(アリペイ/支付宝)」などで利用されている。「芝麻信用」は、社会的地位、支払い能力、クレジット履歴、交友関係、消費行動などといった観点から、350から950点の数値で個人の信用度を評価している。
日本国内では、みずほ銀行とソフトバンク共同出資で設立された「J.Score(ジェイスコア)」によるサービス「AIスコア」や、LINEの「LINE Score(ラインスコア)」、NTTドコモの「ドコモスコアリング」などの信用スコアが登場している。AIスコアは文字通り、AIによるスコアリングを行うのが特徴で、LINE Scoreは、メッセージアプリLINE上でのやり取りやサービスの利用状況を基にスコアリングを行う。ドコモスコアリングも、NTTドコモの各種サービスの利用状況などのデータを基にスコアを算出する。
これらの信用スコアは、FICOスコアと同様に、融資などで活用される他、メルカリに代表される一般消費者同士のC2C(Consumer to Consumer)サービスにおいては、お互いを信用するための新たな尺度となる。また今後は、自動車や空き部屋などの個人の所有物を貸し借りするシェアリングサービスや、人と人をつなぐマッチングサービスなどにおいても活用される可能性がある。

(横田一輝 ICTディレクター/2019年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「信用スコア」の解説

信用スコア

決済履歴や借り入れ情報などの個人データを分析し、各人の信用度を数値化したもの。スコアが高いほどローンの借り入れ、クレジットカードの利用、不動産契約、就職活動などで優遇される仕組みで、米国や中国では広く普及している。日本でもIT関連企業のLINE株式会社や移動体通信事業者の株式会社NTTドコモが信用スコアを活用したサービスの展開に乗り出すなど、広がり始めている。

(2019-1-8)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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