精選版 日本国語大辞典 「剥」の意味・読み・例文・類語
へ・げる【剥】
〘自ガ下一〙 へ・ぐ 〘自ガ下二〙
① ある物の上にはったもの、塗ったものなどがはがれ落ちる。めくれて取れる。はげる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
む・く【剥】
[1] 〘他カ五(四)〙 物の表面をおおっている皮、殻などを取り去り、中の物を外に出す。はぐ。はがす。へぐ。
※古事談(1212‐15頃)三「からの梨子のむきたるを」
[2] 〘自カ下二〙 ⇒むける(剥)
むく・れる【剥】
〘自ラ下一〙 むく・る 〘自ラ下二〙
① ひとりでにはがれる。むける。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 腹を立てる。怒ってむっとした顔をする。立腹する。むくる。
へが・す【剥】
〘他サ四〙
① はぎとる。はがす。
② 白状する。
※歌舞伎・敵討安栄録(1796)四段「そんなら今爰でへがすか」
はが・れる【剥】
※俳諧・新続犬筑波集(1660)三「命ばかりたすかる鹿のすみ所 はきのはなすりはかれたる袖」
※西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一二下「糊がはがれてばらばらになって」
む・ける【剥】
〘自カ下一〙 む・く 〘自カ下二〙 物の表面をおおっている皮、殻などが破れたりはがれたりして中身が現われる。
※堤中納言(11C中‐13C頃)虫めづる姫君「さて歯ぐきは、皮のむけたるにやあらむとて」
※虎寛本狂言・蛸(室町末‐近世初)「のがれもやらず引上られて渋皮も、むけよむけよと洗はれて」
はが・す【剥】
〘他サ五(四)〙 付着している物をはいで離す。はぎ取る。めくり取る。ひきむく。へぐ。はぐ。
※霊異記(810‐824)上「晨朝の時に至りて、鬼已に頭髪を引き剥(ハガシ)て逃げたり。〈国会図書館本訓釈 剥 皮加之弖〉」
すき【剥】
〘名〙 (動詞「すく(剥)」の連用形の名詞化) 剥(す)くこと。薄く切り取ること。また、その薄く切り取ったもの。
はが・る【剥】
〘自ラ下二〙 ⇒はがれる(剥)
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