吞舟の魚(読み)どんしゅうのうお

故事成語を知る辞典 「吞舟の魚」の解説

吞舟の魚

大人物のたとえ。また、大きな獲物のたとえ。

[使用例] これはひっきょう量を見るに急なために質を見る目がくらむのであり、を数えて吞舟の魚を取りのがすのである[寺田寅彦*量的と質的と統計的と|1931]

[由来] 「荘子こうそう」に出て来る話から。どんなすばらしい人間でも、ふさわしい環境がないと活躍できないということを、「『吞舟の魚(船を丸ごと吞み込んでしまえるくらい大きな魚)』だって、岸に打ち上げられて水を失えば、アリにだって苦しめられる」とたとえています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android