吹払(読み)ふきはらう

精選版 日本国語大辞典 「吹払」の意味・読み・例文・類語

ふき‐はら・う ‥はらふ【吹払】

〘他ワ五(ハ四)〙
① 吹いて物などを払いのける。吹き放つ。
※いほぬし(986‐1011頃)「おちつもる庭をだにとてみるものをうたて嵐の吹きはらふらん」
② 激しく息を吹き出す。
書紀(720)神代上(兼方本訓)「乃ち、吹撥(フキハラフ)(いき)、神と化為(な)る」
③ 穢(けが)れなどを一気にぬぐい去る。
たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉九「声は松風に和して心のちりも吹払(フキハラ)はるべき御寺様庫裏

ふき‐はらい ‥はらひ【吹払】

〘名〙 風が吹き通ること。また、その所。ふきぬけ。
※歌舞伎・一つ家(1890)「吹払(フキハラ)ひの、原中ゆゑに寒いのだ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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