天狗倒し(読み)テングダオシ

デジタル大辞泉 「天狗倒し」の意味・読み・例文・類語

てんぐ‐だおし〔‐だふし〕【天×狗倒し】

深山で、突然すさまじい原因不明の大音響が起こり、行ってみるとなんの形跡もないこと。また、原因不明で、突然すさまじい音がして倒れそうもない大きな建物が倒壊すること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の天狗倒しの言及

【天狗】より

…これらの特徴も,山中を自在に駆け,背が高く眼光が鋭いという山人など山住みの生活者のイメージを反映したものと考えられる。 また天狗は,天狗倒し(山中で大木を切り倒す音がするが行ってみると何事もない),天狗笑い(山中でおおぜいの人の声や高笑いする声が聞こえる),天狗つぶて(大小の石がどこからともなくバラバラと飛んでくる),天狗ゆすり(夜,山小屋などがゆさゆさと揺れる),天狗火,天狗の太鼓などさまざまな怪異を働くが,こうした怪音,怪火の現象は山の神などの神意のあらわれと信じられ,山小屋の向きを変えたり,山の神をまつって仕事を休んだりした。天狗は山中だけでなく里近くでも天狗隠しといって,子どもなどを神隠しにあわせる怪異をなした。…

※「天狗倒し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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