天草陶石(読み)アマクサトウセキ

関連語 名詞 須藤

最新 地学事典 「天草陶石」の解説

あまくさとうせき
天草陶石

Amakusa porcelain stone

熊本県天草下島の中部西海岸部に分布する陶石。岩脈状流紋岩が熱水変質を受け陶石化。FeやTiが少なく,日本で最良の陶石とされ,有田焼の主原料となる。海岸沿いの海岸脈,内陸側を並走する村山脈(延長7km,平均幅6m),内陸部の皿山脈(8km, 12~15m)など十数条の脈がある。皿山脈の鉱石は皿山陶石と呼ばれ著名。構成鉱物は石英を主とし,セリサイト・カオリン長石。上級品の化学組成一例はSiO2 79.58, TiO2 0.01, Al2O3 14.30, FeO 0.21, Fe2O3 0.14, MgO 0.06, CaO 0.03, Na2O 0.28, K2O 2.70, ig.loss 2.63%。用途は硬質磁器・和洋食器・高圧碍子・シャモット煉瓦など。上級品の減少に伴い,中級品も脱鉄処理して使用されている。年産は4万t程度(2015年)。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の天草陶石の言及

【天草諸島】より

…地質は全般的に第三紀層が発達し,これらは多くの断層によって切られ複雑である。上島東部と下島西部には中生代白亜紀層が分布し,中西部の天草町高浜付近には白亜紀や古第三紀層に火成岩が貫入して生成された天草陶石を産し,全国の陶業地に移出される。対馬暖流が諸島の西方海上を北上するため,海洋性気候を呈し一般に温暖で,山地にはシイ,カシ,ヤブツバキなどの照葉樹林,海辺にはアコウなどの亜熱帯植物が茂る。…

【熊本[県]】より

…ほかに有明海のノリ養殖,大矢野島周辺のクルマエビ,天草を中心とした真珠,ブリ,タイ,トラフグの魚類養殖が盛んで,最近牛深を中心に栽培漁業の振興が図られている。天草下島には旧藩時代から採掘されている陶石(天草陶石。産額全国一)が有名で,原料のまま有田などの陶業地に移出されている。…

※「天草陶石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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