後発的不能(読み)こうはつてきふのう

精選版 日本国語大辞典 「後発的不能」の意味・読み・例文・類語

こうはつてき‐ふのう【後発的不能】

  1. 〘 名詞 〙 債権関係が成立したあとで、債務履行が不能となること。⇔原始的不能

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の後発的不能の言及

【債権・債務】より

…このように,はじめから実現不能なことを内容とするとき,給付は原始的不能であって,債権は成立しえないといわれる。これに反して,債権成立後に不能を生じたとき,たとえば,前例において契約成立後に建物が,甲の失火や落雷によって焼失したような場合には(後発的不能),債権はいったん成立したことになり,甲の債務不履行(履行不能)により損害賠償請求権に転化するか(失火の場合),危険負担(落雷の場合)の問題を生ぜしめるかにすぎない。なお,ここで不能というのは物理的な不能だけでなく社会観念から不能とみられる場合をも含む。…

※「後発的不能」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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