徳満庄(読み)とくまんのしよう

日本歴史地名大系 「徳満庄」の解説

徳満庄
とくまんのしよう

文明一一年(一四七九)一一月二二日、足利義尚の元服加冠の御判始めに際しての吉書として、「越中国徳満庄」を山城石清水いわしみず八幡宮に寄進するとする足利義尚寄進状(石清水文書)がある。「長興宿禰記」同日条には「吉書越中国徳満庄事」とあり、この「徳満」を「福満」とよんで現福光ふくみつ町に当てる説があるが誤りである。「徳満庄」が吉書に選ばれたのは、「徳満」という庄名の佳字によるとともに、この儀式を執行する管領が越中守護畠山政長であったためであろう。徳満は現砺波市徳万とくまんをさし、幕府料所般若野はんにやの庄地頭方のうちであったとみられるから、義尚元服加冠時の吉書にふさわしい地名として採用されたのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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