愛知県豊田市(読み)とよた〈し〉

日本の地名がわかる事典の解説

〔愛知県〕豊田〈市〉(とよた〈し〉)


愛知県中北部に位置する市。
北部で岐阜県および長野県に接する。1998年(平成10)4月より中核市。トヨタ自動車の本拠地として知られる。2005年4月、豊田市と西加茂(にしかも)郡の藤岡町、同小原村、東加茂(ひがしかも)郡の足助町(あすけちょう)、同下山村、同旭町、同稲武町が合併して現在の姿となる。この合併により、東加茂郡は消滅した。県内最大の面積を持ち、市域の約70%が森林地帯。矢作(やはぎ)川を中心とする豊田加茂地域に位置し、北部には中部山岳地帯の南縁をなす、猿投山(さなげやま)・六所山(ろくしょさん)などの山々が連なる。旧・豊田市は江戸時代、挙母(ころも)藩の城下町として繁栄。明治・大正期には養蚕と綿紡工業が栄えた。1937年(昭和12)のトヨタ自動車の工場の開業以来、近代工業都市として大きく発展。周辺にも自動車部品工場などが多数操業する。市名もトヨタ自動車の企業名にちなみ改称された、いわゆる「企業城下町」である。農業では稲作、畜産、酪農と野菜栽培のほか、茶やキク・シクラメンなどの花卉(かき)類、クリ・ナシ・モモ・カキなど果樹の栽培が行われる。山間部では林業も行われる。小原地区では古い伝統をもつ小原和紙を生産し、芸術的な和紙工芸が行われる。藤岡地区では良質な陶土を産し、瀬戸市の窯業工場へ出荷している。
矢作川流域を中心に、愛知高原国定公園・天竜奥三河国定公園があり、鞍ヶ池、勘八(かんぱち)峡、王滝渓谷、奥矢作湖、旭高原、三河湖(羽布(はぶ)ダム)など、行楽地が多い。稲武夏焼(いなぶなつやけ)温泉・白鷺温泉・榊野温泉・笹戸温泉・小渡(おど)温泉などが湧き、観光客を集める。巴川の香嵐(こうらん)渓は紅葉の名所。松平氏の菩提寺とされる高月院(こうげついん)をはじめ、松平氏ゆかりの史跡が多く、国の史跡に指定されている。猿投山の球状花崗岩は国の天然記念物。豊田スタジアム、現代美術のコレクションで知られる豊田市美術館などがある。

出典 講談社日本の地名がわかる事典について 情報 | 凡例

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