押下(読み)おっさげる

精選版 日本国語大辞典 「押下」の意味・読み・例文・類語

おっ‐さ・げる【押下】

〘他ガ下一〙 おっさ・ぐ 〘他ガ下二〙 (「おしさげる(押下)」の変化した語)
史記抄(1477)一二「のっかかって、をっさげて、あてて云ぞ」
※大観本謡曲・鳥追舟(室町末)「結句主(しう)を追っ下げて、下人に使ふべき謂(い)はればしあるか」

おし‐さ・げる【押下】

〘他ガ下一〙 おしさ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 物を押して下の方へ下げる。むりやりに下げる。力を入れて下げる。
源氏(1001‐14頃)藤裏葉「おとどは中宮の御母御息所の車おしさげられたまへりしをりのことおぼしいでて」
② 見下げていやしめる。非礼な扱いをする。
※玉塵抄(1563)一七「周鉞を奴とをしさげて云たぞ」
気持をおさえて落ち着かせる。おさえてこらえる。
浮世草子・好色盛衰記(1688)一「片腹いたきをおしさげ、同じ客ながら機嫌をとるはうたてかりき

おし‐おろ・す【押下】

〘他サ五(四)〙 (「おし」は接頭語)
① 「おろす(下)」を強めていう。
平家(13C前)九「内々は六七十人してあげおろす船を、只一人しておしあげおしおろす程の大力也」
② むりにおろす。位などをむりに下げる。
※平家(13C前)四「主上ことなる御つつがもわたらせ給はぬを、をしおろしたてまつり、東宮践祚(せんそ)あり」

おし‐くだ・す【押下】

〘他サ四〙 物を押して下へさげる。おしさげる。
※源氏(1001‐14頃)紅葉賀平調にをしくだして調へ給ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「押下」の意味・読み・例文・類語

おう‐か〔アフ‐〕【押下】

[名](スル)押し下げること。特に、操作ボタンやキーボードキーなどを押すこと。「実行ボタンを押下する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android