朝日日本歴史人物事典 「森尚謙」の解説
森尚謙
生年:承応2.閏6.19(1653.8.12)
江戸中期の儒学者。水戸藩士。名は尚謙,字は利渉。復庵また不染居士,あるいは儼塾と号した。摂津(大阪府)高槻の人。大坂で福住道祐に,京都で松永昌易に儒学を学ぶ。貞享1(1684)年32歳のとき佐々十竹の推薦で水戸藩主徳川光圀に仕え,彰考館編修となって『大日本史』の編纂に参画,元禄4(1691)年には200石を給された。10年水戸城下大町に転居したが,屋敷内には公費で講堂が建てられ,光圀は堂名を儼塾と命名,以後はここで諸士の教育に専念した。『護法資治論』『儼塾集』の著がある。<参考文献>吉田一徳『大日本史紀伝志表撰者考』
(鈴木暎一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報